名古屋市の認知症、動脈硬化、自律神経失調症、その他脳、神経に関する専門的クリニック

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渡辺式認知症ケアシステム③ 
〜アルツハイマー病の危険因子は?

 アルツハイマー病が発症するまでの「認知症の道」には3段階の戦争の過程があると述べましたが、各段階で戦争を悪化させる要因(危険因子)があることを覚えておいて下さい。第①段階では敵、すなわちアミロイドを増やすメタボが危険因子です。第②段階では住民、すなわち神経細胞を弱らせるストレスが、第③段階では弾薬、すなわち神経ホルモンを減らすフレイルが危険因子です。あなたは大丈夫ですか?

「中年期」メタボ“余る”「老年期」ストレス“弱る”「老後」フレイル“足りなくなる”認知症発症
「中年期」メタボ“余る”「老年期」ストレス“弱る”「老後」フレイル“足りなくなる”認知症発症
各時期でダメなのは?

知っておきましょう!

  • メタボとは・・・

    内臓脂肪が体内に溜って、動脈硬化が進む状態。

  • ストレスとは・・・

    外部から刺激を受けた時に生じる緊張状態。心のストレスは不安になり、内臓のストレスは自律神経失調になる。

  • フレイルとは・・・

    心身の虚弱状態。老衰の手前のことで、脳のフレイルが認知症、体のフレイルが寝たきりを起こす。

  • メタボでアミロイドが増加する!

    メタボで “余る” のは内臓脂肪だけでなく、同時にアミロイドも脳内に余っていきます。アミロイドが後に神経細胞を壊します。

  • ストレスで神経細胞が崩壊する!

    老年期の神経細胞はもろいので、ストレスが加わると壊れたり弱くなってしまいます。そこにアミロイドが襲いかかると神経細胞はどんどん死んでいきます。

  • フレイルで神経ホルモンが減少する!

    神経細胞から神経ホルモンが分泌され情報が伝達されますが、フレイルのため運動・活動、栄養が不足すると神経ホルモンが作られなくなります。ただでさえ神経細胞が少なくなってきている老後にフレイルが起これば、認知症一直線です。

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