定期的に旅行をすると認知症をグッと減らすことができます。旅行は認知症予防の最高の脳トレといえるのです。
旅行が認知症に良い理由は以下の通りです。
このように旅行には“もくもく”、“ワクワク”、“ウキウキ”効果があり、色々な角度から脳を活性化します。
しかし実際問題として、なかなか難しい点もあります。足腰が弱ると他の人について行けず、ついつい旅行をためらってしまいます。さらに呆けると旅行を計画できなくなり、また誘われても意欲の低下があると旅行を嫌がるようになります。このようにして旅行という絶好の脳トレの機会を失うのです。
代わりに“なんちゃって旅行”はどうでしょう?散歩の歩数に足踏み(1回で2歩と計算)、日記・回想、趣味の分も歩数に換算して、1ヶ月でどれだけ歩いたか、記録してみるのです。高齢者の一歩を50cmとしたら、1ヶ月でどのあたりの温泉地、お寺まで足が伸ばせるでしょう?一日に3000歩とすると、1ヶ月で45Kmということになります。名古屋から長良川温泉近くまで歩いたことになります。鵜飼を見て名湯に浸かり、鮎に舌鼓をうつ姿を想像してみて下さい。次はどこの温泉が待っているのでしょう?実際に旅行できなくても、行った気分になって歩を進めてください。そのうちに脳は活性化するはずです。
私のクリニックでは“なんちゃって旅行”の冊子を用意して、温泉、寺巡りの旅を味わってもらおうと計画しました。700円です。認知症やフレイルの予防のため、希望の方はお申し出ください。