名古屋市の認知症、動脈硬化、自律神経失調症、その他脳、神経に関する専門的クリニック
高齢の患者さんの血液検査を見る時、肝機能、腎機能、コレステロールなどより大切だといえるのが蛋白質(アルブミン)量だと思います。
蛋白質は内臓、筋肉、骨,などの主成分です。蛋白質が不足すると、高齢者は次々と"しぼんで"いきます。体じゅうのパーツが老朽化する老後においては、どんどん材料の元の蛋白質を補充しなければなりません。次々と蛋白質は消費されるので、どうしても不足しがちになります。若い頃より蛋白質摂取を心がけるべきです。
蛋白質不足で内臓が弱ると、どうなるでしょう? 肝臓、腎臓、消化機能など"生きるための活動"が低下していくことになります。消化機能が低下すると栄養が十分吸収できず、ますます体内の蛋白質は減っていくことになります。
筋肉が減っていくと、どうなるでしょう? 歩けなくなったりして、"楽しむための活動"が低下してしまいます。心臓の筋肉が減ると心不全に、肺の筋肉が減ると呼吸不全に陥ります。"生きるための活動"すら低下していきます。また筋肉で内臓脂肪が燃やされるのも忘れてはいけません。内臓脂肪が増えると、動脈硬化やがんも引き起こされます。また内臓脂肪はアルツハイマー病の発症にもつながると報告されています。
骨の蛋白質が減ると? 骨粗鬆症になります。骨をビルに例えると、蛋白質が鉄筋で、コンクリートがカルシウムです。いくらカルシウムを取っても、蛋白質が不足するとダメなのです。骨粗鬆症で骨折したら、"楽しむための活動"が減り、肺炎などを併発すると生命にも関わります。
骨の蛋白質が減ると? 骨粗鬆症になります。骨をビルに例えると、蛋白質が鉄筋で、コンクリートがカルシウムです。いくらカルシウムを取っても、蛋白質が不足するとダメなのです。骨粗鬆症で骨折したら、"楽しむための活動"が減り、肺炎などを併発すると生命にも関わります。
それだけではありません。免疫力の主体をなす白血球(リンパ球)も主成分は蛋白質です。蛋白質不足で免疫が低下して、がんや肺炎などの感染症が襲ってきます。ストレスでも蛋白質はどんどん失われ、老後のストレスは認知症につながります。
このように老後の蛋白質不足は「死活問題」です。心して蛋白質を摂取しましょう!